「肩関節の痛みの原因は?」理学療法士がよくある3パターンを解説

Uncategorized

はじめに

肩関節の痛みは、年齢や性別を問わず多くの人が経験する症状です。
「腕を上げると痛い」「服を着替えるのがつらい」「寝返りで目が覚める」など、日常生活に大きな影響を与えることも少なくありません。

一口に肩の痛みといっても、原因は1つではありません。私は理学療法士として多くの肩関節の痛みを見てきましたが、実際の現場ではいくつかの代表的なパターンに分かれることが多いです。

この記事では、肩関節の痛みで特に多い3つの原因について、専門的になりすぎないように分かりやすく解説します。

肩関節の痛みはなぜ起こるのか?

肩関節は、体の中でも特に可動域が広い関節です。
その分、筋肉や腱、靱帯など多くの組織に支えられており、少しのバランスの崩れでも痛みが出やすい構造になっています。

また、
・デスクワークで長時間同じ姿勢
・スマホ操作による猫背
・家事や仕事での繰り返し動作

こうした日常の積み重ねが、知らないうちに肩に負担をかけていることもあります。
そのため、肩の痛み=肩だけの問題とは限らないという点がとても重要です。

肩関節の痛みでよくある原因➀:四十肩・五十肩

肩関節の痛みで最もよく知られているのが、いわゆる四十肩・五十肩です。
正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれることが多く、40〜50代を中心に発症しやすいとされています。

四十肩・五十肩の特徴
• 特にきっかけがなく肩が痛くなる
• 腕を上げたり、後ろに回すと痛い
• 夜間、寝ているときに痛みが強くなる

初期は「なんとなく違和感がある」程度でも、進行すると肩の動きが大きく制限されることがあります。

放置するとどうなる?

痛みを我慢して動かさない期間が続くと、肩関節が硬くなり、回復までに時間がかかる場合があります。
早い段階で適切な対応をすることが大切です。

肩関節の痛みでよくある原因②:腱板のトラブル(インピンジメント)

肩関節の奥には「腱板(けんばん)」と呼ばれる筋肉の集まりがあります。
腱板は、腕をスムーズに動かしたり、肩関節を安定させる重要な役割を担っています。

腱板トラブルの特徴
• 腕を横や前から上げると途中で痛い
• 一定の角度で強い痛みが出る
• スポーツや重い物を持つ動作が多い人に起こりやすい

デスクワーク中心の人でも、姿勢不良が続くことで腱板に負担がかかるケースは少なくありません。

マッサージだけで治らない理由

痛みの原因が腱の動きや肩の使い方にある場合、表面の筋肉をほぐすだけでは改善しにくいことがあります。

肩関節の痛みでよくある原因③:首や姿勢が原因の肩の痛み

「肩が痛い=肩が悪い」と思われがちですが、実際には首や姿勢が原因になっていることもよくあります。

姿勢が関係する肩の痛み
• 猫背やストレートネック
• 長時間のスマホ・パソコン作業
• 首を動かすと肩の痛みが変わる

このタイプの肩の痛みは、肩をマッサージしても一時的にしか楽にならないことが多いです。

首や背中を含めた全体のバランスを整えることが、改善のポイントになります。

肩関節が痛いときに受診を考えたほうがいいサイン

肩の痛みがある場合、次のような症状が続くときは医療機関の受診を検討したほうがよいとされています。
• 夜間痛が強く、眠れない
• 腕がほとんど上がらない
• 数週間たっても痛みが改善しない
• しびれや力の入りにくさを伴う

自己判断で無理をすると、回復が遅れることもあります。

肩関節の痛みは自己判断しすぎないことが大切

肩関節の痛みには、さまざまな原因があります。
「とりあえず安静」「とりあえずストレッチ」といった自己流の対処が、かえって痛みを長引かせることもあります。

まずは自分の肩の痛みがどのタイプに近いのかを知ること。
そして必要に応じて、整形外科やリハビリの専門家に相談することが大切です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を目的としたものではありません。症状が続く場合は医療機関を受診してください。

参考文献

  1. 日本整形外科学会
    「肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)」
    公益社団法人 日本整形外科学会
    https://www.joa.or.jp
  2. 日本理学療法士協会
    「肩関節の障害に対する理学療法」
    公益社団法人 日本理学療法士協会
  3. Neer CS.
    Impingement lesions.
    Clin Orthop Relat Res. 1983;173:70–77.
  4. Lewis JS.
    Rotator cuff related shoulder pain: Assessment, management and uncertainties.
    Manual Therapy. 2016;23:57–68.
  5. Kelley MJ, et al.
    Shoulder pain and mobility deficits: adhesive capsulitis.
    J Orthop Sports Phys Ther. 2013;43(5):A1–A31.

イラスト提供:illustAC

コメント

タイトルとURLをコピーしました